カタクリ
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■明るい林などに群落をつくるユリ科の多年草。早春、一対の葉を広げて花茎の先端に淡紫色で花弁の付け根に濃紫色の斑点のある花をつけ、うつむきかげんに咲く。 ■古名を「かたかご」といい、『万葉集』では「もののふのやをとめらが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花 大伴家持」(巻19、4143)と読まれている。 ■多くの女性たち(「もののふ」は数の多い表現)が寺の境内に湧く泉の水を汲む。そのほとりに「かたかご」の花がゆれているというのである。 ■わずかな風にも揺れやまぬ「かたご」の淡紫色の花は、うつむいた花弁のさまといい、女性に配する格好の花であった。しかもこの風景は、家持が一本の花を手にしながら想像したものである。 |
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