国宝シリーズ(タイトル)

NO.03

木造薬師如来立像

元興寺/木造薬師如来立像■平安初期の檜(榧とも)の一材から彫りだした一木彫像の逸品です。

■ふくよかな体躯とY字形の衣文は唐招提寺の工人の作風と類似しています。内刳りが施されていますが,それを覆っていた背板がありません。なお,この像は奈良国立博物館に寄託され,現在常設展で公開中です。

■厚みのある堂々たる体躯を持ち前方を見据えて直立しています。衣のひだは太く彫りも深く、細部には微妙な変化が加えられています。右の掌を開いて立てる施無畏の印を結び左掌に薬壷を持ちます。

■平安前期の作である。元々は元興寺五重塔内に安置されていたようです。安政6年(1859)五重塔は焼失しましたが、無事運び出された記録が残っています。像高:164cm。

■現在、奈良国立博物館に寄託されています。唐招提寺・伝薬師如来立像(国重文)や京都・神護寺の薬師如来立像(国宝)とよく比較されます。


◆◆◆◆一言感想◆◆◆

■静かな中に、何も動ぜずに存在したまうという実在感がある。頭部を小さめに、体部分をきわめて幅広に造る。

■細面に見える顔は、横から見ると意外な奥行きをもつ。体部も厚みがあるが、わずかに頭部を前に出すほかは真っ直ぐ立ち、のびやかささえ感じる。


■画像や紹介文はホームページ/wikipediaなどから借用しました■



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